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シュタイナー学校「いずみの学校」

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21日、農民オケ洞爺湖公演実行委員会の会議の前に、洞爺湖町の隣にある豊浦町のシュタイナー学校「いずみの学校」を訪問・見学してきました。イメージ 1
シュタイナー教育では芸術に力を入れており、ここでは4年生以上では授業で全員が弦楽器(ヴァイオリンやチェロ)をやっており、弦楽オーケストラがあります。シュタイナー教育は人智学(アントロポゾフィー)という独自の思想に基づいており、音楽では他にもリコーダーなどを使いますが、低学年ではペンタトニック(5音音階)に限定した笛を使い、ドとファの音はないということです。よく知られた小型の琴ライアーも5音しかありませんね。その発達段階ではそれが望ましいとのことで、学年に応じてすべて基本になる色が決まっていて、それぞれの色に応じて意味があるように、ドやファという音にもそれぞれ意味があるとのことでした。
この学校は元々10kmほど離れたところにあるシュタイナー主義の共同体「ひびきの村」でやっていたフリースクールを移転し、2008年から旧豊浦町中の校舎を借りて正式に学校法人(小中学校)として認可されたもので、ひびきの村には、シュタイナー主義のバイオ・ダイナミック農業の試験農場や、シュタイナー学校の指導者養成所もあります。
「いずみの学校」は、世界中のシュタイナー学校同様、日本の6・3・3制ではなく8・4制になっていて8年間は同じ担任が生徒を指導します。現在は1学年平均7~8名の規模です。台湾やニュージーランドのシュタイナー学校からの留学生も在学していました。授業は低学年から120分で、教科書はなく手作
りのノートを教科書代わりに授業を進めます。理科をやるのは高学年になってからとのことで、何か一つのテーマを決めて、生徒の質問を引きだして授業を展開させたりするとのこと。地元の産業とか自然などもテーマにしています。高校はまだ学校法人として認可されておらずNPO法人ですが、9年生(中3に相当)から12年生までは一貫したコースになっています。9年生以上の手芸室と木工室を見せてもらいましたが、木工では本格的な家具を作り、手芸では羊毛を使い、手動のカーディング機があり、一人一台の糸車で糸から制作、機織り機も2台ありました。体育館では、生徒自身が作った脚本でドストエフスキーの作品を練習していました。演劇も課外活動ではなく授業でやっているとのこと。オイリュトミーという身体を使った独特のパーフォマンスも、シュタイナー学校では特に重視しています。

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