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Channel: 農民芸術学校ブログ
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ポケモンGO騒動から考えること

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 自分が子どもの頃から一番嫌っていたものが、いわゆるブラックボックスというものである。自分は常々、自由であることこそが人間にとって最も幸せなことだと思っているので、自分の理解していないものに左右されてしまうことがいやだし、人と同じことをするということ自体が、そもそも好きではないという、天の邪鬼でもある。流行に乗るなんてことには、全くもって興味がない。まあ世間からみれば、変わり者と言って間違いがない。
 ブラックボックスとは何かというと、中身や仕組みが素人には分からない代物、簡単にいうと自分では直せないものである。車なんかも昔のマニュアル車はまだましだが、オートマは楽だけどちょっと自由ではないと感じるし、今の電装品だらけで窓も手で開けられないなんていうのは本当は大嫌いで、実のところ自動車なんかより本当は馬車がいいなあと本気で思っていて、未だに「大草原の小さな家」のチャールズ父さんが御する幌馬車に憧れるのだ。
 なんて言いつつ、今まさに使っているパソコンなんかブラックボックスの最たるものだが、最初は楽譜作成(の時間節約)のために使い始め、その後も壊れたワープロ代わり程度のものでしかなかったが、数年たってからようやく意を決してインターネットにつないで使うようになり、今では商売(農産物販売)に欠かせない道具になってしまった。携帯電話も、皆が使うようになってからも家族で一人だけ持たずにいたが、数年前から連絡手段として仕方なく持つようになった。しかし、まだスマホにはせずガラケーのままで、しかも必要な時のみ通話とメールをするだけで通常は不携帯という有様。
 スマホが便利なことは十分分かっているが、便利さとは裏腹に失うものの方が自分には多いと思われ(時間もお金も)、今の自分にはなくても十分なので、今のところ使うつもりはない。だからもちろん、ポケモンGOとかには全く興味がないだけではなくやりようもないし、あんなものに時間をとられるというのは、パチンコに時間を使うのと同じくらい無駄なこととしか思えない。大体が、ネットゲームやパソコンゲームなどというものくらい、くだらないものはないだろう。だから、学校の友達が全員持っていたようであっても、うちの子どもたちには絶対にゲーム機だけは買ってやらなかった。ヴァーチャルなゲームなんかより、本物のゲームの方がはるかに楽しいはずなのだ。
 うちの子どもたちには楽器という楽しい道具があったから、ゲーム機を欲しいとねだることもなかったし(多分)、外で遊ぶのならスマホを持つのではなく、虫とり網とか釣り竿を持って行く方がいいに決まっている。まあ、都会はもちろん農薬をたくさん使う農村にも昆虫が少なくなってしまったので、ポケモンなどというヴァーチャルな虫もどきで遊ばざるを得ないのだと考えると、悲しくもあり嘆かわしくもある。


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