Quantcast
Channel: 農民芸術学校ブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 407

イースター礼拝と、オーケストラ練習のため、小樽へ。

$
0
0
イメージ 1
本日は、イースター(イエス=キリストの復活をお祝いする日)にして、花祭り(お釈迦様の誕生日)という30年に1回しかない、とてもおめでたい日でした。というのも、イースターは春分の日の後にくる、最初の満月の次の日曜ということで、3月下旬から4月下旬まで年によって日が違うのです。しかし、花祭り(潅仏会)は日本では4月8日というのが一般的になっています。イースターという言葉は、ゲルマン神話の春の女神「エオストレ」に由来しており、命の再生を感じさせるヨーロッパ伝統の春のお祭りと、キリストの復活のイメージが重なって誕生した祭日という訳です。しかし、イースターは日曜日であることは確かです。イエスが十字架で殺されたのは安息日(金曜日の日没から土曜日の日没まで)に入る直前のことであって、復活したのはその日を入れて3日目だからです。ところで、イースターに絵を描いた卵を配るのは、このゲルマンの春のお祭りの方に起源があります。しかし、白い百合(イースター・リリー)を飾るのは、割と最近の習慣のようです。何しろ、この白いユリというのは、日本原産の鉄砲百合が江戸時代頃に西洋に伝わって広く栽培されるようになったものだからです。ちなみに、クリスマス(イエス=キリストの誕生日)は、12月25日ということに西洋や日本ではなっていますが、ロシア(ギリシャ正教=オーソドックス)では1月7日です。いずれにしても、これも元々はヨーロッパの冬至のお祭りがユダヤの過越しの祭りの頃だったというイエスの誕生日と合体したものであって、お釈迦様の誕生日と同様に、この日付に歴史的な根拠はありません。クリスマスツリーを飾る習慣なども、キリスト教とは関係のないものでしょう。イースターにしてもクリスマスにしても、本来は自然の暦や季節の行事が起源にあるということには、興味深いものがあります。

さて、私は一応クリスチャンなのですが、最近はイースターとクリスマスの年2回しか教会に行きません。小学5年生の時に、ふとしたきっかけで教会に通うようになって、高校卒業までは毎週日曜日の礼拝をほとんど欠かしたことはありませんでした。しかし、最近特に農家になってからは、だいぶ足が遠のいています。それでも、教会に行くようになって40年間、イースターとクリスマスだけは礼拝(ミサ=聖餐)に与ることをずっと守ってきたのです。というわけで、本日も私の所属する小樽聖公会の礼拝に出席し、祝会でご馳走(赤飯と豚汁、漬物という純日本的なものでした)をいただき、祝会ではヴァイオリンを少し弾いて、聖歌のオルガン伴奏もしました。ヴァイオリンでは、クライスラー「美しきロスマリン」と「魅惑のワルツ(ファシネーション)」、そして今日が最後のお勤めだった上平司祭夫人のリクエストで、聖歌集にも載っているシベリウスの「フィンランディア」(聖公会の古今聖歌集ではお葬式の歌になっています)をオルガニストの三溝さんの伴奏で弾きました。

その後は、小樽管弦楽団(今年から室内という名前がとれて名前だけはフルオーケストラの体制になりました)の練習に少し遅れて参加。ベートーヴェンの交響曲第1番と、バッハのオーボエとヴァイオリンのための協奏曲、ヴィヴァルディの「調和と霊感」からヴァイオリン協奏曲の第12番の3曲の練習(私は初参加)しました。ベト1は、コンマスサイドです。バッハは、本番ではコンマスの予定ですが、今日はオーボエの石田浩子さん(北海道教育大音楽コース卒、小樽市在住)が欠席だったので、オーボエの代弾きを務め、ヴァイオリン独奏の長尾恵理子さん(北海道教育大音楽コース卒、小樽市出身)と一緒にソロをやらせていただきました。そして、ヴィヴァルディは、本番も私の独奏ですが、
バッハとヴィヴァルディは指揮なしでやります。ヴィヴァルディの伴奏(弦楽合奏+チェンバロ)は、全員女性の精鋭メンバーのみでやります。本番では女性全員カラフルなドレスで着飾る予定のようです! 紅一点ならぬ白一点?黒一点?です。
「調和の霊感」第12番はホ長調で、これは弦楽器として余り弾き易い調子ではありません。なかなか音程を合わせるのが難しいところがありました。最近はクラシックの楽譜はインターネットで無料ダウンロードできるものが多いので、これもそのようにして作った楽譜でしたが、練習で音の間違いをいくつか発見しました。オーケストラの楽譜などは、相当権威のある出版社のものであっても間違いのないものの方が少ないくらいですから、楽譜というものは、余り信用してはいけないものです。何回繰り返してもおかしいと思ったら、奏者が勘違いしていなければ大概は楽譜が間違っています。臨時記号の間違いなどは日常茶飯事です。ただし、作曲した音と違っていてもおかしくなければ、それがまかり通ってしまいます。自筆譜が残っていなければどれが本当か確かめられないので、ヴィヴァルディやバッハなどは、出版社や演奏によって音の違いはいくらでもあって、どれがオリジナルか誰にも分からなくなってしまっています。まれに、作曲者が間違う場合もあります(臨時記号の脱落は、私もよくやります)。そんなわけで、明らかに間違ったまま演奏されているものも決して少なくはありません。
さてさて、この本番は、5月3日(木・祝日)
小樽マリンホール(小樽駅より徒歩5分)で、午後1時半開場、2時開演です。改名記念コンサートとして今回は特別に入場無料です。ぜひ、ご来場ください。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 407

Trending Articles