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余市九条の会「原発災害から見えてきたもの」講演会&コンサート

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昨日、余市町中央公民館にて、余市九条の会主催による年2回の定例イヴェントで、今回は原発がテーマ。
講演は、酪農学園大学教授の藤井創氏(小樽市出身、環境共生学類環境平和学研究室、牧師)
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原発災害から見えてきた日本のカタチ   
      ~「いのち」と憲法九条を考える~
まず最初に、馬場怜会長と、嶋保町長の2名の挨拶があり、それから講演に先立ち、
我々余市室内楽協会のメンバー4名による平和を願うコンサートが第1部。
ソプラノ&フルート:瀧谷まゆみ  ヴァイオリン:牧野時夫
チェロ:山川雅裕  ピアノ:板谷知子

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コンサートでは簡単に解説しながら演奏しました。                    
 
3.11の大震災で福島の原発事故が起き、すぐに泊原発を止めなくてはならないと考えて、農業や音楽をやっている仲間に声をかけて「泊原発を止める会」を作りました。それから1年間色々な活動をしてきました。5.5には泊3号機が止まって、日本の全部の原発が止まりました。これを最後に2度と原発が稼動しないようにしたいと思います。今日は、平和を願う歌を全部で7曲演奏します。
 
1.ピエ・イエズ
 ミュージカル「キャッツ」や「オペラ座の怪人」で有名な作曲家アンドリュー・ロイド=ウェッバーの作曲した「レクイエム=死者のためのミサ曲」からの1曲です。
 
2.鳥の歌
 20世紀最大のチェリスト パブロ・カザルスが故郷カタロニアの民謡をチェロ独奏用に編曲。クリスマスに鳥は「ピース・ピース・ピース」と鳴いてイエスの誕生を祝うという歌詞。つまり、「平和・平和・平和」と鳴くというメッセージを、1971年国連本部で開催された世界国際平和デーで演奏の際にカザルスが語ったことで有名になりました。
 
3.さとうきび畑
寺島 尚彦の作詞作曲、彼が1964年に本土復帰前の沖縄を訪れ、さとうきび畑の下に眠る地上戦や集団自決で死んだ数十万人の人たちの魂を思い、戦死した父親の顔を知らない少女を主人公として歌った歌です。
 
4.ノクターン 遺作
 ショパンの残したピアノ曲、「ノクターン=夜想曲」20曲中の第20番、実話に基づく映画「戦場のピアニスト」で、ユダヤ人のピアニスト シュピルマンがナチスの将校に見つかってしまった時、この曲を弾いて将校が感動し、奇跡的に助かりました。
 
5.埴生の宿
 ビショップ作曲「ホーム・スイート・ホーム」というイギリス民謡。明治20年代に中学の唱歌として取り上げられました。埴生というのは土でできた粗末の家ということですが、そんな家でも楽しくなつかしい家だという歌詞。放射能で我が家を追われた福島の多くの人々の悲劇を思わずにはいられません。
 
6.涙そうそう
森山良子作詞、沖縄のフォークグループBEGIN作曲 琉球言葉で「涙ぽろぽろ」という意味。森山良子が若くして亡くなった兄のことを想いうたったもの。
 
7.瑠璃色の地球
松本隆作詞、平井夏美作曲、1986年松田聖子のヒット曲、合唱曲にも編曲され学校でも歌われるようになりました。歌詞がすばらしい。原発のない瑠璃色の地球を実現したいという願いを込めて演奏します。(瀧谷さんのドレスは、鮮やかな瑠璃色でした。板谷さんもドレス初デビューです。)

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後半の講演は、マスコミの情報しか得てない人たちには驚くべき内容であっただろうし、普段インターネットで情報に接している私にもかなり衝撃的な内容であった。記憶をたよりに、要点を記す。

初めに、チェルノブイリに学べず福島の事故を招いてしまった反省に立ち、「チェルノブイリ・ハートの祈り」という本や短編映画「チェルノブイリ・ハート」の紹介、チェルノブイリ原発事故による健康被害(原子力推進機関IAEAの認めている甲状腺ガンだけではない)の問題を紹介。福島原発の事故により、これから日本で起こるであろうことの恐ろしさに戦慄が走る。また事故を起こさない原発周辺でもガンの発生率が高い事実を紹介。

東日本はすでにかなりの放射能汚染地域となっていて、福島市や郡山市などはチェルノブイリでは強制避難区域に指定された放射線量を示しているが、日本政府は基準を緩めて何十万人もの人をそんなところに閉じ込め、正しい情報を知らせず隠蔽している。東京や埼玉でもチェルノブイリでは避難すれば保障されるくらいの線量になっていて、首都機能を東京から移そうという動きも出ている。(民間では海外に出たり大阪に本社を移したり、皇室も御所に移るかも。首都圏の大学は未来がない。)
一方で、絆プロジェクトなどと言って放射能を拡散し、ガレキ受け入れに反対する者(上田札幌市長など)を非難したり、福島の子どもたちはマスクをすると「マスクっ子」といじめられ、「風評被害になるからマスクを取りなさい」という先生に叱られたという話まである。まさに戦前のような放射能ファシズムの時代になってきた。

安全神話も必要神話も崩壊した今、自民党の石破のように、原発は核抑止力(核兵器を1年以内に造れる設備)として必要だと平然と公言する政治家も出てきた。原子力=核は、憲法違反の平和に敵対する技術。危険なものを過疎地にお金の力で押し付け、下請け労働者に被爆を強要し、フクイチでも事故収束に当たった多くの人が被爆で死んでも闇に葬られている。原発はいずれ止まるだろうが、危険きわまりない放射性廃棄物は未来永劫に残る。この処理に取り組まなければならないが、幌延もその最終処分場の研究施設であり、そのまま処分場にされてしまう可能性が十分ある。

イメージ 4国は、核を必要だという世論操作を行うだろう。NHKの報道も、ほとんどそのような国策に添っている。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮というだけでネガティブイメージがあるので北と呼ばない)や中華人民共和国の脅威を煽り、戦争をしようと準備する勢力がある。自民党の安部晋三や民主党の前原らがどのようにしたら日中で戦争を起こせるか(仲良くするかではなく!)という政策勉強会をしたことがある。ミサイルが日本に落とされたことにするというような謀略など、いくつかの案が出された。藤井氏は、アメリカのイラク戦争のきっかけとなった9.11もそのような自作自演だったと思っているとのこと。








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