釜石高校(旧釜石南高校)は、かなり内陸にあるので津波の被害は受けていません。校舎も新しく立派です。ここの3階にある石楠花(しゃくなげ)ホールで、コンサートを開きました。釜石市文化ホールは津波の被害で現在使用できない状態になっています。
ステージの奥行きが狭くてセッティングが大変でしたが、響きはなかなかよいホールです。昨年12月に釜石で第九のコンサートが市民合唱団とこのために編成されたオーケストラにより行われましたが、それはこの高校の第一体育館で開催されたそうです。
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控え室は3年生の教室でした。
釜石市民吹奏楽団指揮者、日本フルート協会理事の山崎眞行先生(昨年暮れの第九も指揮されたそうです)の指揮で、40人近いフルートオーケストラの演奏も披露されました。教室でのリハーサル。アルトフルート、バスフルート、コントラバスフルートもあります。
南先生は、楽器を持って3週間で合奏できるミナミメソッドを考案し、アジア各国(ネパール、バングラディシュ、カンボジア、ラオスなど)にオーケストラを作る運動をしています。ぐんまジュニアオーケストラを引き連れて、ウィーンやプラハ、ロンドン、ニューヨーク、上海、韓国でも演奏しています。来年3月にも、ウィーンに行くそうです。
3歳の子どももいる釜石ジュニアのメンバー8名も加わり、きらきら星、さんぽ、パッヘルベルのカノンなど演奏。
1月の農民オーケストラとの共演の模様が、BS朝日の「エコの作法」3月8日放送(宮沢賢治と東北 特集)でながれましたが、その時に将来は医者になりたいと夢を語っていた小学3年の長岐君、第2ヴァイオリンのトップの席に座って頑張って弾いていました。
演奏会後、我々はレンタカーだったので、少し釜石の市街を見に行くことにしました。釜石駅前のモニュメント。鐘を撞いて津波でなくなった人の霊の平安を祈りました。釜石は鉄鋼の街です。ものづくりの火が灯っていました。
この日は盛岡泊、パーカスの田中氏はレンタカーを返却して一足先に夜行で帰りましたが、我々3名は盛岡に一泊。岩手の酒と食を堪能しに、盛岡の街へ繰り出しました。「ここ一軒で岩手県」という看板のある「南部藩長屋酒場」という店に入りました。ちゃぐちゃく馬子が出迎えてくれました。なかなか趣のある店で、小さなくぐり戸から入ると、お店の人が太鼓をたたいて歓迎してくれました。
厳選した22の酒蔵の地酒を取り揃えています。南部美人(二戸市)の純米吟醸をいただきました。吟醸酒は背の高い枡に一升瓶からついでくれ、ふたを押さえながら、小さな枡につぎ、宮古の塩を升の縁に乗せてなめながら飲みます。
明日は、盛岡で宮沢賢治の足跡を辿ります。