福島第一原発の被災者の補償だってまだまだであるし、事故の処理もまだまだ気が遠くなる作業である。それにしても、福島第一の汚染水貯水槽の水漏れ事故は、余りにひどい話。東電が今なお杜撰なことをやっており、発表も対策も遅いことに、ますます不信感が募る。あんな防水シートだけのところに1万tもの水をためて、大丈夫だと思ったのだろうか? 素人が考えても危険だと分かる。それにしても増え続ける福島第一の汚染水タンク、一体どうするつもりなのだろうか!?
原発は、経済的にも全く合わない代物であることは、もうはっきりした。高レベル廃棄物の処理や、万一事故が起きたことを考えたら、採算など合うはずもないし、一刻も早く全ての原発を廃炉にすることが、現在採り得る最善の道である。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20130410-OYT1T00597.htm?from=ylist
原発の新安全基準決定、地震・噴火対策を厳格化
(2013年4月10日13時49分 読売新聞)原発の新安全基準決定、地震・噴火対策を厳格化原発の新安全基準決定、地震・噴火対策を厳格化 原子力規制委員会は10日の定例会合で、全国の原子力発電所に義務づける新たな規制(安全)基準の最終案などを決めた。
福島第1 汚染水対策、袋小路に 規制委「最悪の状況迫る」
“応急措置”として汚染水を移送した先でも水漏れが発覚したことで、対策は袋小路に入り込んだ。3層構造の一番外側のシートが辛うじて地盤への漏洩(ろうえい)を防いでいるが、バックアップ機能がないため、東電は別の構造を持つタンクへの移送計画をようやく練り始めた。ただ移送ルートや手段に問題があり、候補となるタンクに実際に移送できるかは見通しが立たない。原子力規制委員会は「汚染の拡大という最悪の状況が迫っている」と強い危惧を示している。
すでに汚染水漏れが発覚している2号と3号の貯水槽はほぼ満水状態だったことで、東電は「汚染水の重みでシートが引っ張られて、漏洩を検知するための穴との接合部分から漏れたのではないか」と原因を推定していた。
そこで、当面の対策として、水圧を下げるため2号と3号の汚染水を別の貯水槽へ移すという手段を取った。水量が80%以下であれば漏れが抑えられると判断したためだ。
しかし、今回汚染水漏れがあった移送先の1号貯水槽は、水量が55%と必ずしも水圧が高くない。東電の尾野昌之原子力・立地本部長代理は「今まで考えていたものと違う。ほかに原因があることも含めて、予断を持たずに調査していきたい」と弁明したが、想定が外れたことで移送対策そのものも破綻した。
敷地内にある7つ全ての貯水槽が同じ防水構造であり、最初の汚染水漏れが発覚した後、他でも同様のトラブルが相次ぐことは予想されていた。東電は3つ目の汚染水漏れが明らかになって初めて、構造の違う別のタンクへの移送を検討。敷地内にありながらも距離が遠く、実際に移送が可能かは見通しが立っていないという。
9日午後の緊急会見では「すでに東電だけで対応するのは無理。外部からの助けを求めるべきだ」との質問に対し、尾野氏は「国とも相談しながら対応している」とした。が、規制委は「他に空いているタンクは少なく、貯水槽を使わざるをえない」という方針を示すだけで、有効な対策を見いだせないでいる。(原子力取材班)