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北海道大地震と大停電から学ぶべきこと!

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地震発生から丸3日経ちますが、まだ宅配業者が集荷業務を中止したままで、当園でも収穫した農産物を発送できない状態が続いています。
 今回の地震に伴う大停電は、北海道の経済に多大なる損失をもたらしたと思われますが、その責任はひとえに、地震多発地域にあった道内最大の厚真火発の緊急停止を一切想定していなかった北海道電力にあります。
 たった一つの発電所が止まっただけで、全ての発電所が同時に停止し、本州からの緊急送電も受けられなくなるというお粗末さに、誰もが驚き呆れました。そして空港が閉鎖されたので飛行機も飛ばず、本州と違い未だに余り電化されていない鉄道も全て運休し、信号機が消えたためにバス会社も運行を停止、ガソリンスタンドも停電で休業しました。完全に物流がストップしたので、コンビニやスーパーも生鮮食品・冷凍食品などの棚は空っぽのまま。電力が復旧してもなお、生産活動ができないところがたくさんあります。こんな馬鹿げたことは、あってはならないでしょう。
 泊原発が止まっていたからこんなことになったので、動いていればよかったという人がいますが、そんなことはありません。もはや原発再稼働など、100%させてはならないし、未だに一日も早い再稼働を目指すなどという馬鹿げたことを言っている北電には、いい加減にしろと言いたい。必要もないのに国策でいやいや造らされた原発で、再稼働しないと元をとれないと考えているのかもしれないが、とんでもない考え違いです。今回の大停電により、泊原発は福島第一原発事故以降初めて、外部電源喪失をした原発となりました。稼働していない原子炉も燃料棒がある限り冷却が必要であり、外部電源を失うと大変な惨事を招くことは福一の事故でよく分かったはずです。そんなことは普通の人はあの事故の前には知りませんでしたが、今では多くの人が知っています。それなのに今回、北電は全道でのブラックアウトというあってはならない状態を招いたのであり、これはもう北電に原発を任せるなどということは、一切恐ろしくてできないということです。
 ここ余市は、泊原発から30㎞圏内ですから本当に心配でならないのですが、万一事故が起きたら放射能は同心円状に拡がるわけではなく、風に乗って流れるわけですから、通常西から東に風が流れることが多いことを考えると、北海道の多くの人口が集中する札幌周辺が最も被害を受けることになるでしょう。北電には、一刻も早く泊原発の廃炉に向けたプログラムを策定し、全国に先駆けて脱原発を実現する良識ある行動を望みます。


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